2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

炎加世子からみた松竹ヌーベルバーグ(2)

高見順のエッセイ集、「異性読本」に“ズベ公とはどんな女だったか”という一節があり、こんな書き出しで始まっている。「浅草のフランス座が改築して東洋劇場という名になって、その開場記念番組というのが新聞に出ていた。その出しもののひとつに“ずべ公天使…

炎加世子からみた松竹ヌーベルバーグ(1)

大島渚が書いた「我が青春残酷物語」というエッセイがある。大島の第二作「青春残酷物語」が好評に迎えられ、第四作「日本の夜と霧」に取り組む前に発表された、「我が青春残酷物語」というタイトルに相応しい自身の大学時代からの苦闘と苦悩の日々をつづっ…

ロカビリーブームの造り方(3)

小坂一也は第一回日劇ウエスタン・カーニバルが開かれる前年の昭和32年(1957)に「星空の街」で映画初主演をはたしている。黒澤明「蜘蛛巣城」の添え物映画とはいえ主演作であることには変わりない。演じる役名も小坂一也をもじった小村一也となっており、高…

ロカビリーブームの造り方(2)

毎日新聞社の告知広告にはロカビリイとあり、朝日新聞社の告知には何故ウエスタンシンガーとなっているのか?それはロカビリーという言葉がまだほんの一握りの人たち以外には全く知られていなかった言葉だったからで、ロカビリーは第一回日劇ウエスタン・カ…